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リチャードソンに斬りかかったのは奈良原喜左衛門。
リチャードソンは、左肩、左腹部を斬りつけられる。
マーシャルとクラークも左半身を斬られ、マーガレットは帽子と髪の一部を斬られた。
マーガレットは他の傷を負うことはなかった。
4人は互いに合図をする余裕もなく逃げてゆく。
リチャードソンは馬を飛ばして逃げた。
異人が「行列を乱したので、久光一行はしばらく進行を停止した。前方で事が起こると久光の駕籠廻りの近習の者たちがその方に駆け出したので、駕籠廻りが空になりかけた。この時、久光の駕籠の右手前部にいた近習番 松方助左衛門(後の正義、山県内閣の蔵相、内大臣、総理大臣、元老、公爵、二十七歳)が」駕籠脇に侍を留め、また久光に状況を言上する。
(ものすごい先生たち)
リチャードソン100メートルほど駆けたで、今度は「行列の中から躍り出た鉄砲組の 久木村利休(くきむらとしやす、当時、十九歳、のち東京憲兵隊勤務、陸軍少佐で退役)が再び斬りつけた。」
クラークが先に行っていたが、馬を止めていて、リチャードソンと会う。
そこにマーシャルとマーガレットも追い付く。
マーシャルは左上腕を斬られ、その傷は骨まで達していた。
彼は、「マーガレットとクラークを先に行かせ、」自分はリチャードソンと共に横浜を目指す。
しかしリチャードソンは700mのところで馬から落ちる。
場所は生麦村字並木(字松原)。
(日本国家の歩み)
マーシャルは彼を見限り、馬だけ連れて先を急ぐ。
取り残されたリチャードソンは更に逃げようとするが、久木村利久に止めを刺される。
止めを刺したのは海江田武次という話もある。
50年後の1912(明治45)年7月、鹿児島新聞記者東孤竹により、久木村利久の語りが記録されている。
「久木村によると、1856(安政3年)、十五歳のときから久光に仕え、江戸表に勤めて三年、十八歳のときに国元に帰り、十九歳のときの 1862(文久2)年、久光の卒兵東上に従って再び江戸に行く。 そして八月二十一日、久光に従って江戸を発ち帰国の途に着いた第一日目に、生麦事件が起こるのである。
久木村は このとき鉄砲組に属していた。初秋の晴れ渡った日の 午の刻 ( 午前十一時から午後一時までの間)、横浜の方から砂を蹴立てて、馬に乗った四人の異国人がやって来たという。 血気盛りの久木村は
『その時分は 異国人を誰もが切って見たいと焦(あせ) っていて仕様がなかった。「切ってみたいもんじゃナア」、とは思ったが、無闇に切る訳にも行かない。指をくわえて遣(や) り過して行くと たちまち後列の方で、がやがやと騒々しい物音がする。ハッとし、咄嗟に「遣ったな」と思い刀の柄に手をかけて振向くと、一人の英人(リチャードソン)が片腹を押えて懸命に駆けて来る』
久木村は、よし切ってやろうと、馬上の英人がちょうど近づくのを待ちかまえ、抜うちに切った。
『たしかに手応えはあった。見るとやはり左の片腹をやったので、真っ赤な傷口から血の塊がコロコロと草の上に落ちた。何でも 奴の心臓(本当は腸)らしかった。今一太刀と追い駆けたが先方は馬、わしは徒歩だからとても追い着かない。振り返ってみるとまた一人駆けて来る。雑作はない。例の抜きうちの手じゃ。またやった。今度は右の片腹じゃ。こいつも追い駆けたが、とうとう追い着かなかった。死んだ英人「チャールス、レノックス、リッチャルトソン」というのはわしが先に切ったので、後に切ったのは「ウイリアム、マーシャル」でこれは重傷』(「鹿児島新聞 」明治四五・七・三付)
久木村のその時の気持ちは、どうであったのだろうか。
『しかし これっきりで 別に戦端でもひらけたという事もなく、無事にその場は済んだが、イヤもう 当時はすこぶるこれが痛快で 溜飲が下ったような気持ちがしたものであった。 回顧すればもう五〇年になるが、全く今からこれを思うと夢のようじゃ』
(幕末異人殺傷録 宮永孝)」
(日本国家の歩み)
遺体は近くの河原の草むらに放置された。
<生麦事件本番3>
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